履ききれない靴下

高齢の両親は時々、気が向くと箪笥の中、押し入れ、物置とモノを整理します。
先日、父親が、靴下がいっぱい入った紙袋を2つ、孫に渡していました。
おじいちゃんが死ぬまでに履く靴下はあるから、
これは履かないんだ。
戦後、女性と靴下が強くなったというが、
本当に、靴下は丈夫になった。
穴が開かないんだよ。
これを全部履くためには100歳まで生きなくちゃいけない。
靴下は何足必要?
父から渡された靴下、袋から出してみると・・・・
なんと50足以上。
まぁ、年間に2,3足穴が開いても、あと20年以上は間に合いそうです。
確かに全部履くためには、父は100歳以上まで生き続けないと。
いったいなぜこんなに????
多くが仕事用の黒・茶をベースとした紳士用靴下。
そして、農作業用に履くための五本指の吸汗に優れた靴下。
残りは、プレゼントらしき靴下。
おそらく、中学生の息子が喜びそうなものはない。
夫の靴下、年間何足?
夫の靴下のストックを確認。
だいたい平日3,4足をローテーションで履いていて、休日は丈の短い靴下をはいている様子。
あらためて振り返ると、年間に6足(3足セットを2回)しか購入していない。
子どもたちは通学用とスポーツ用、休日用。
子どもたちの靴下は、サイズが変わるし、激しく動くから穴が開くため各自に必要だから、それぞれに毎年10足は買っていると思う。
普通の靴下でテニスをしようものなら、1日で穴が開く。
テニスはギュギュっと踏み込んだり体重をかける場面が多いから、やはり、テニスの時はテニス用のソックスが必要です。
ということで、父からの靴下は、夫が履きそうな色柄モノをチョイスして夫の靴下の場所へ収納。
そそれでも、なかなか減らない・・・・・学校のバザーに出そう。


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靴下の穴が開く場所
父が言う通り、靴下は強くなり、普通に履くぐらいでは穴は開きにくいのかもしれません。
しかし、いつもだいたい同じ場所に穴は開くような気がします。
私は、がに股のせいか、体重が足の横側にかかるため、小指の下のあたりがすり減りが早く穴が開きます。
夫は親指の下のあたり。
子どもたちは、指先の爪のあたりか足裏の指の下の広いのところ。
どう見ても、体重が多くかかっている場所がすり減って穴空きますよね?
時々、体の不調と穴の場所にかんけいがあるとかいいますけど、どうなんでしょう?
靴下の臭い
クレヨンしんちゃんのパパの靴下の臭いは強烈のようですが、


我が家の男性陣も負けていませんでした。
夕飯時、食卓の下からプゥ~~ンと臭ってくることもあり
食べる前に、靴下をバケツに入れてきて‼
と、何度言ったことか。
しかし、テレビ情報をマネしたら、この頃はそれがなくなりました。
簡単です。
裏返して洗い、干すこと。
本当に悪臭が気にならなくなりました。
別洗いしなくてもいいのでラクです。
もともと、靴下の裏側(内側)は、足が直接触れる側ですから、皮脂汚れはそこについているわけです。
臭いの原因の多くは、その皮脂汚れだそうです。
靴下臭にお困りの方はぜひお試しください。
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無礼の反対は
裏と表の話をしたので・・・思い出した話を。
先日、夫の会社で入社1年間の集大成として新人さんたちがプレゼンをしたそうです。
内容は私にはわかりませんが、夫が注目した新人さんは、立派なプレゼンの最後に
「これから私は先輩方に無礼をしていきます。」と言い放ったそうです。
夫のとらえ方は「うんうん、遠慮せず、ドンドンいきなさいっ。」というものでしたが、
どうもその場の多くの方たちは
「無礼をはたらく覚悟」とは何事だ。
社会人として間違っている。
言葉の使い方ひとつできんのか?
この一年、何をやっていたんだ。
プレゼンの内容以前の問題だ。
と、袋叩きにしたそうで、夫の援護むなしく、その新人さんは泣きながら「謝罪行脚」の羽目になったそうです。
プレゼンは優秀
実は、その新人さんのプレゼンは、5,6人いる新人の中でダントツに優秀だったらしい(夫1人の見解)のです。
しかし、結局最後の一言で、そのプレゼンが影に隠れてしまったようです。
プレゼンの内容と最後の締めの言葉は表裏ではないと思うのですが、
プレゼンの内容を高く評価し、最後の一言などさらっと流した夫と、
最後の一言に食いつきプレゼンの内容を流した人がいるわけです。
いずれにしても、物事の一面しか見ていないということでしょうか。
慇懃無礼
実は、その話の時に「無礼」の反対語が気になり調べました。
「慇懃(いんぎん)」丁寧なこと・真心がこもっていること、がそれにあたるようです。
ただ、普段は「慇懃無礼」という四文字熟語でお目にかかることが多いため、「慇懃」だけで使用したことはありませんでした。
ちょっとややこしいですね。
「慇懃」だけならば、丁寧ということだけど、
「慇懃無礼」というと、礼儀正しそうだけれど心のなかでは相手を馬鹿にしている様子、になります。なんとなく、怒っている様子さえ伝わってきます。
つまり、「慇懃」(良いイメージ)と「無礼」(悪いイメージ)というそれぞれ反対語同士の言葉が、一緒になって「慇懃無礼」となると、悪い方の意味になる。
表と裏の関係が一緒になると裏側の悪い意味合いが強くなるって感じですよね。
「プレゼン」+「無礼」→悪いイメージ、って感じですか?


新人からの圧倒的支持
ところで、「無礼」を口にした新人さん、4月からは2年目となっており、本当の今年の新人さんもそのプレゼンを聞いていたようです。
そして、それら今年の新人さんたちから支持され、質問を受け大きな反響をうけたのもそのプレゼンだったそうです。
早い話「一年後はこの先輩みたいになりたいなぁ。」と今年の新人さんたちが思ったということでしょう。
ちゃんとプレゼンの中身は届いていたようですね。
どうも「成功」と「失敗」は表裏一体と言えそうです。


裏返した靴下
さて、裏返して洗って干した靴下。
乾いた後に取り込み、しまう時にどうすると思いますか?
最初は、表に返してからケースにしまっていたのですが、面倒になり、今では裏のままでしまうようになりました。
そうなると履くとき自分で表に戻さなくてはならないので、子どもたちは面倒がって、ブツブツ言います。
しかし、夫は何も言いません。
私、面倒だから、靴下、そのまましまっているけど、
実は、イラッとしてるよね?
靴下、履く前に表に返すの面倒でしょ?
臭いが減ったのはいいけど、
面倒ならやめていいよ。
実際、どっちがいい?
ん?別に面倒じゃないよ。
臭い、本当に減ったよね。
続ければいいと思うよ。
へぇ~、面倒だとか、イラっと思っていないんだ。
私が勝手にそう思ってただけか。
「表にしてあげなきゃ」と思わなくてもいいのね~。
靴下裏返しから得た教訓
実は、この靴下を「裏返してから洗って干す」件を通して気が付いたことがありました。
裏返して干した靴下を、当初私は表返すことをとても面倒に感じていました。
すごい地味な家事の一つで、「やってあげているのに感謝されない」ものに属します。
だからいつの間にかストレスになっていたんですよね。
ゆえにある日からやらなくなった。
案の定、子どもたちはブツブツ言うから、「ほら、お母さんのおかげでいつもは快適でしょ、感謝して」といえます。
夫はどうかな?と思ったら、裏返しのままの靴下にイラっとすることもなく自分で表に返して履いています。
私は無意識に自分の価値観を押し付けていたようで「裏返しのままだとイラっとするはず。」と思っていました。
しかし、夫は裏返しの靴下を全く気にしていない。
私の「当たり前」は夫の「当たり前」ではありませんでした。
いやぁ、けっこう長く一緒にいますけど、あらためて「違うんだなぁ」とわかりました。
私が勝手に「やってあげなくちゃ」「やるべきよね。」と思っていることを、夫は望んでいるわけではない。
それでは、「やってあげているのに」夫からの感謝の言葉もなくて当然です。
私の一方的な感情に気が付いた一件でした。
夫婦の関係は表裏一体のようで違うものだ再認識しました。

