ぼんやり運転の代償は大きい

まだまだ暑い日が続いていますが、50肩のリハビリのため日中暑い時間に車で出かけました。
炎天下に駐車した車での帰路、いつも通る田んぼの中の信号機のない交差点、私以外の車両は全くない中で左折中、車の左後方を縁石と車止めに乗り上げこすってしまいました。
「なぜ、今、ここで???」
はぁ、一気にブルーな気持ちで帰宅。
事故の直前の記憶がない
いつもの道のいつもの交差点、見通しがいいところなので他の車両はいないなぁと思いつつ、全く無意識で左折しました。
「ガッ、ズズッ」という車をひっかけてこすったような感覚で我に返りました。
「えっ?何」と口にしつつ「なぜ、ここで?」というのが正直な気持ち。だって、いつもの道でいつもと同じ運転操作をしていたはず。
ただ、その一瞬前の、交差点での一旦停止や左右の確認をした記憶がない・・・。
ここの記憶がはっきりしないことにかなりショック。
高齢者ドライバー
高齢者ドライバーの事故が増えており、分析もそれぞれされているようです。
おおむね、その原因としては、視力・聴力の低下で見落とし聞き落としによりキケン察知能力の低下。
アクセルとブレーキの間違いなど、どっさの判断の遅れや誤操作。
複数情報の処理能力の低下。
などがあげられる一方で、高齢者は「流れを邪魔したくない」心理が働き、確認をおろそかにしてしまうこともあるそうです。
私の母は84歳、まだ自分で自動車運転をしていますが、心配です。
ぼんやり運転
しかし、怖いのは高齢者ドライバーだけではありません。
私は無意識な状態で車を傷つけてしまいましたが、これは高齢のためではなく「ぼんやり運転(漫然運転)」というそうです。
「漫然運転」とは、集中力や注意力が低下した状態で車を運転することを指します。前方を見ながら運転しているものの、ボーっとしていたり考え事をしていたりして運転に集中できていない状態のことです。
脇見運転との違いですが、「脇見運転」は、運転中に他の物に気をとられて、前方から視線を外してしまっている状態のことを指します。
最近は、スマートフォンを見ながら運転する「ながら運転」が厳罰化され話題になっていますが、この「ながら運転」も脇見運転に含まれています。
また、「居眠り運転」は、運転中の居眠りや、強い眠気を感じているにも関わらず運転することを指しますので、ぼんやりしているのと似てはいますが、ちょっと違いますね。
しかも、警察庁の資料によると「漫然運転」は死亡事故原因一位の518件(16.7%)です。

つまり、「ぼんやり運転」は「ぼんやり」というやぼやけた印象とは裏腹に、重大な事故を引き起こす非常に危険な行為なのです。「ぼ~としていました。」では済まされません。
結果としてぼんやりしている
では、結果として「ぼんやり運転」しているんだけれど、その原因・誘因は何?
〇運転中に考え事をしている
〇睡眠不足や疲労がたまっている:夏の場合は暑さも
〇同乗者との会話に夢中になる
〇単調な道路で長時間運転をしている:まっすぐの道が続くなど単調な道路を長時間運転していると、緊張感が薄れ、注意が散漫になりやすい。
そしてそのようなぼんやりしていると起こしやすいのが、
標識や信号機の見落とし、
ブレーキ操作の遅れ
無意識のスピード超過
ハンドル操作のブレでセンターラインをはみ出している などでしょうか。
「ぼんやり運転」は「居眠り」や「ながら」とは違った性質であるため、ドライバー自身がその状態に気づきにくく、「自分はいつも運転に集中しているから大丈夫」と思い込んでしまっているケースが多いそうです。
私もそうですが、前をちゃんと見て運転している動作をしているから、「ぼんやり」していることに気がついていないし、事故を起こした時には「法令違反」になりますが、「ぼんやり運転」をしているだけで白バイや取り締まり中の警官に「ピーピー」と呼び止められて罪に問われることは、まずありません。
そのぼんやりに気がついていなくて、「自分は大丈夫」と思うこと自体がキケンだということ、
体調管理、メンタル面での健康管理はもちろんですが、上にあげた「起こしやすい操作」を起こしていたら気を引き締めなくてはいけませんね。
特に、まだまだ暑い日が続くこの時期、本当に皆さんもお気を付けください。
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家族への報告
さて、我が家の車に傷をつけた事故ですが、人身でなくて幸いでした。もちろん、私自身へのダメージもゼロ。
公共物やよそ様の所有物を壊してもおらずよかったです。警察のお世話にならなくて済みました。
しかし、次の瞬間「あぁ、夫になんて言おう…。」
今までも散々車に傷をつけているのですが、そのたびに夫がせっせとキズ隠しをしてくれています。
しかし、今回のキズはその程度のキズ隠しでは済みそうもありません。
家までの数分間、そのことばかりを考え、まさに「ぼんやり運転」だったかもしれません。
事故の上重ねをせずに帰宅できてよかった。
平身低頭で小出しがいい
最初に帰宅するのは次男です。
まずは、次男に報告をしながら「予行練習」です。次男は絶対に相手の非を責めないので安心して正直に言えます。
落ち込んでいる風に「実は‥‥」と切り出し、申し訳ない体を前面に打ち出し‥‥。
今日、お母さん車、傷つけちゃったんだよね。
何もないところで、ボーっとしていて…。
信じられないよね…。
お父さん怒るかな。
あらら、やっちゃったの?
車、動かないの?
わざとじゃないんだし、お父さんは怒らないんじゃない?
よしっ。これでいこう。
次男とのやりとりで、「言い訳をするのでなく、謝罪に注力する」ことに決定。
次男の協力のおかげで、穏やかに夫への報告をすることができ、夫も「やれやれ」という表情はしたものの怒るとか感情的になることはなく、「誰かを傷つけてなくてよかった。」ということになりました。
翌朝、実際に傷を確認してから夫は、その傷の大きさに驚いた様子でしたが、話を再燃させず、修理方法を考えていくことになりました。
保険を使うかどうかも含め・・・・ちょっと高くつきそうです。
実は、ちょうど車の保険の更新時期で、来年初頭には車検なので買い替えを視野に話しをしていた矢先のことだったのです。
なので「修理するか」という言葉の裏には「下取り価値下がったから、修理するしかないじゃん。」というニュアンスが含まれているのですが‥‥。
あぁ、本当に申し訳ありません。
皆さんも車の運転、「ぼんやり運転」にはお気を付けください。