ホストファミリーにむかない我が家(2ケ月の感想)

留学生

 ネパールからの留学生さんを受け入れて2ケ月。つまり、残り5ケ月ちょっと。
家族で一致しているのは、「我が家はホストファミリーはむいていない」という意見です。

まだ、2ケ月目のホストファミリーの個人的な話ですが、これからホストファミリーをしようと考えている方や、日本での留学を考えている方にも読んで参考にしてほしいと思います。

なぜ、ホストファミリーになったのか?

 長男が4月に入学した高校はグローバルリーダーの資質を育てることを目標の一つとしているため、留学生の受け入れを積極的にしています。現在は5人くらいの高校生が世界各地から半年~1年間の留学生活をしています。留学生はそれぞれ別のクラスに所属し、日本人と同じ授業を受けているそうです。成績評価は、もちろん同じテストではないそうですが(笑)。
 私自身が大学時代、1ケ月の短期ですが、アメリカでホストファミリーにお世話になった経験があるため、「今度は私が恩返しをする番だ!!」と思い、 ホストファミリーの打診があった際に、手を挙げて引き受けることにしました。
 その時に、子どもたち、そして夫を説得するために以下のメリットを伝え、賛同してもらうように話しました。

ホストファミリーをすることのメリット

  • 日常で使う英語力の向上
  • 異文化に触れることで、子どもたちの視野が広がる
  • 日本のよさや、今の生活が恵まれていることに気が付くことができる
  • 海外に知り合いができる

 約8ケ月間というのは長いので、夫や次男からは強い反対にあいましたが、長男が賛成してくれたため、受け入れる方向で話を進めることができました。受け入れには「家族全員の賛同が必要」とされています。

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留学生は困らないが、私は困っている

 留学生さんを受け入れて、家庭での生活は見ていればわかりますが、通学や学校での授業、友人関係などはまったくわかりません。
心配性の私は、毎日、大丈夫だったかな?と気になり、聞きたくなります。

 その時、英語力のない私は、留学生さんに「何か困ったことはない?」と聞くときに「困る」ということを説明するのに困りました。

trouble, problem confuse worse wrong ・・・

いやいや、どれもこれも、違う。。。
それでも、アプリを使って出てきた翻訳を伝える。

Have you ever had any trouble in the high school?

No.

じゃあ、「食べ物は大丈夫?」
「クラスで友達できた?」
「わからないときに人に聞ける?」
(その都度、翻訳アプリで英語にしてから聞く)

No.  No.OK.

きょうは、学校で何があったの?

昨日と同じ

困っていることがわからない、というのが留学生あるあるらしいし。。。
17歳の男の子がいちいち親に聞かれるのは面倒くさいのだろうな。。。

 とにかく、留学生本人は困ったことはないというし、1日の様子を聞いても、だいたい昨日と同じと答えるだけで、会話はつながらないし。 全く日本語で話そうとしない。

最初の1ケ月、留学生さんは困っていないが、私は困っていました。

 翻訳アプリ、一度では伝わらない

日本語を英語に翻訳してくれる翻訳アプリには毎日お世話になっているが、2つの問題を感じています。

  • 伝えたいことが伝わっていない、意訳の限界?(なんとなくニュアンスが違うような翻訳英語)。
  • 留学生が入力した英語を日本語翻訳しても文章にならない(留学生の英語力が低い?)。

ということは、、、翻訳アプリでの会話は
私たちが伝えたいことは、その通りに伝わっていない可能性があるし、私たちは、彼の言っていることを知ることができていない、のです。

お互い母国語以外の言語での会話

 無理はありません。お互いに英語は公用語ではではなく、第二外国語です。
彼にしても、自国での英語の成績は「poor」らしいです。

 彼が来る前に我が家では旅行用の「ネパール語」の本を買いました。ネパールに行く日本人が現地で困らないように持っていくネパール語が載っている本です。
 私は、彼にこの本を使ってネパール語と日本語で話すことを提案しましたが、一蹴されました。なぜ彼が、日本語とネパール語で交流せず、わざわざ英語を間に挟むのか、その理由はわかりませんが。

 日本語を話す日本人と、ネパール語を話すネパール人が、得意ではない「英語」で会話をするという合理的とは思えない方法が選択されています。

伝わるものも伝わらないのではないか。。。。

 実際に、「伝わっていなかったんだ。」と確認させられる事象が日々続きました。
例えば、お風呂のタオルの使い方や置き場所など、我が家の配置やルールについておしえると、「OK]の返事とは裏腹に全く伝わっておらず、違う場所に置いています。
 ある時には、電車で困ったこともありました。通学とは別のイベントで、学校の駅よりも遠くの駅で降りなくてはいけないとき。降りてはいけないけれど、学校の駅までは定期券があり、お金はそこから先の分を払えばよいと説明をしたはずでしたが、なんと学校の駅で降りていました。
 電話で、どうしたらよいかと聞かれても、そこで1時間後の次の電車を待つことを電話で伝える難しさ(泣)。それ以上に降りる駅で待ってくれている人たちへの連絡などでかなり困りました。もちろん、帰宅時に「すみませんでした。」も「ありがとう。」もありませんでした。

伝わらないもどかしさは怒りに変わる?

  最初の1ケ月は、とにかく「仕方ない」ととらえ、がんばりました。
しかし、この頃は・・・

…… …… です。
わかりましたか?

はいはいはいはいはい。

(心の中で)
イラっ‼誰に、そんな言い方を教わった?

 しかし、実際はわかっていないんですよね。
例えば、高校の制服が冬服に移行する朝

え?今週から冬服でしょ?(夏ズボンだったため)

これ、変?

うん、変だよ。
スラックスを冬用にして、ネクタイをしないといけないよ 。
ネクタイ、タイ。ボトム、ウィンター… わかる?

ん~~、
はいはいはいはいはい。

そして、着替えてきたら、ワイシャツを脱いで、夏用の半そでシャツになって来ました。

違うよ。、、、、
その上、今日は寒いし・・・

 留学生の彼は、理解していない、わかっていないのに、「わかった?」と聞かれたら、反射的に「はい、はい、はい、 はい、 はい。」というようになってしまいました。

 この「はい、はい、はい、 はい、 はい。」は、ちょっと”イラっ”としますよね。そのうえ「ほらぁ、やっぱりわかっていないじゃん‼」というツッコミ付きです。さらに正直に言うと、心の中では「わかっていないのに、わかったふりしてんじゃないよ‼。」という怒りになっています。
 こちらだけが一生懸命になって「伝えよう、伝えよう。」と頑張っているけど、留学生の彼は「はいはい、わかっていますよ。」という態度。そして、結果はわかっていないことが明確になる。
 我々日本人は「怒りとか不信」を感じますが、留学生はその時点でも「困っていない。日本人は親切だ。」と言っています。

 同じようなことですが、「ごめんごめん。」にも、ちょっとイラっとしています。

ちなみに、「はい。は一回‼」「ごめんではなく、すみません。と言う」と教えましたが。。。。
はい、もちろん、変わっていません

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私はアパートの大家さん

 彼の3食分の食費、光熱費や生活にかかるお金はすべて我が家もちです。我が家への金銭的見返りは全くなく、むしろただただ赤字です。すべてがボランティア。 お金の見返りも、英語力の向上もなく、楽しいこともなく。
我が家は、なぜこの状況を続けているのかわからなくなってきました。

 異文化を受け入れる‼と考えながら、「私は大家さん」と自分に言い聞かせることで、 修行をしていると考えるようにしました。
 今の私は、洗濯、掃除、賄付きのアパートの大家です。ただし、家賃収入はなく、住人が何者なのか、何をしているのかもわからない状況で。

 この2ケ月間、彼との楽しい会話は記憶にありません。
連絡と確認などの用件を伝えるだけです。
もちろん、彼の日本語に変化は感じません。
彼のヒヤリングの能力の向上も感じられません。
高校へ登校すると、留学生以外とはほとんど話さないようです。
授業中に寝ていても注意されたり起こされることもないようです。

彼は、何のために、何をしたくて、日本に留学しているのか不思議です。
しかも、私費ではなく奨学金です。

留学を成功させるには

 ネパールのお国柄なのか、彼の個性なのかはわかりませんが、
よく言えば「ひかえめ」、悪く言えば「自分からは何もアクションをおこしていない。」
聞いたことがあります・・・

なぜ、日本に留学したのですか?

日本に興味があったから。

日本の何に興味があるの?日本の何を知っている?

ん~~~~~~~~~~富士山。

えっ? 
では、日本で何をしたいの?

日本の文化とか剣道とかを知りたいです。

文化って、何だろ?
京都とか行きたいの?
日本で何をしたいの?

日本語を勉強したいです。

ふ~~~~~~~~~~ん。
全部ネットで調べられるのではないか?
わざわざ留学した意味ってなに?

将来は、何か日本に関係ある仕事したいの?

将来は、サッカーかバスケットボールの選手になりたいです。

???
私たちホストファミリーがあなたにできることは何ですか???

ますます、何のための留学なのか理解できません。
むしろ、こういう彼を見ていると、留学で成功するための要件が見えてきました。

留学をする明確な目的を持っている

 ”わざわざ日本へ留学をする必要がある”、というはっきりした意識がある。
留学に限らず、やはり目的を明確に持っている人は成功すると思います。目的を達成するために目標を立て、一つひとつをクリアすることで留学が成功したと思えるのではないでしょうか。
 しかし、例えば、日本語を習得する、という大きな目標でいいのでしょうか?
我々日本人でも、皆がみんな公の場でのスピーチや論文など書けるわけではありません。
つまり、日本語の習得と言ってもレベルがあります。日常生活レベル。日本語授業を受けるレベル、などなど。
どのレベルの習得が目標なのか、こちら側のサポートも変わってきます。

 それでも、一生懸命に「伝えよう」「理解しよう」という姿勢が見えたり感じたりしたら、こちらも頑張ります。

 我が家の留学生さんを批判しているようで心苦しいのですが、何のために日本に来ているのか、日本で何をしたいのか。自分の人生にこの留学がどのような意味を持つのか、くらいは明確にしてほしいと思います。私たちはその為に協力できることはしたい、と考えているのです。

受け身ではなく自分から行動

 目的がないと自分から積極的に行動することはできません。その上、もともとの性格がひかえめで、しかもでしゃばることを非とする文化があるとしたら、なかなか能動的な行動は勇気がいるでしょう。
 しかし、いくら世話好きの日本人でも、数週間もお世話すると疲れてきてしまうし、そろそろ自分でやってほしいと思い始めます。そのうえ留学生から感謝の言葉がなかったり、喜んでいる風でもない場合、自分は必要とされていないと感じ、離れていきます。

 日本の生活、学校などの中で自分の居場所を自分で作りながらコミュニケーションをし続けることが日本語習得の上でも近道だと思います。

事前学習をしてくる

 日本に行けば、自然と日本語が習得できると思っていますか?

 最初にも書きましたが、長男が通う高校に現在留学生は5人くらいいます。
出身国はすべて異なりますが、みな年齢は高校生です。
そして、事前の日本の下調べや日本語の学習レベルはそれぞれです。
たいがいの留学生さんは挨拶や日本語の単語を学習してきています。

我が家の留学生さんは、「こんにちは」しか言えませんでした。

「おはようございます」「こんばんは」「おやすみなさい」など基本的な挨拶や「ありがとうございます」「すみません」も知りませんでした。
ちょっと、驚くくらいです。
どこの国へ留学するにしても、その国の言葉の下調べはするでしょう?

今も、まだ日本語での会話はしません。

日本語ができないのか、あえて話そうとしないのかわかりません。

実際の一日の会話、

おはようございます。

おはようございます

自分の食べる分のパンだけを焼き、ココアへポットからお湯を注ぎ、「いただきます」
食事中は何も話さず、食べ終わると
「ごちそうさまでした」

はい、お弁当

「あっ、はい。」だけいい、着替えに行く。
「いってきます。」

いってらっしゃい。

たでーま

おかえりなさい。
ごはん、どーぞ。

自分だけのご飯、飲み物を用意して周りに関係なく
「いただきます」・・・・・・「ごちそうさまでした」

お風呂入ります。

どうぞ

いつの間にかお風呂を出ていたようで。。。
「おやすみなさい」

はい、おやすみなさい

 アパートの大家さんと住人の会話と同じレベルではないでしょうか。
家の手伝いは一切しません。自分の洗濯もしません。畳んだ洗濯物も何も言わずに持っていきます。食事は自分の分だけ。食べ終わったら、置いていく。お弁当も「ありがとうございます。」「おいしい」も言いません。常に部屋にこもり、スマホをいじっています。

日本語で言える言葉は上記のみですが、少し単語は増えたのかもしれません。

毎日同じ会話のみ。彼が、なぜ日本へ来たのか不思議です・・・・。

郷に入っては郷に従ってみる

 私が留学生さんにイラっとする理由は、私の勝手な言い分です。
むしろ、留学生さんは、なぜ私がイラついているか、思いも及ばないでしょう。

 私が、”当然のこと、常識的なこと”と思い込んでいることは、日本では多くの人がそうしているというだけのことです。
あるいは、日本人が外国へ留学した場合、こうするだろうという期待を込めた思い込みです。
日本の常識は世界の非常識とも(笑)。

 まず、異文化の違いは、すぐに気が付きます。
日本とは違う価値観の中で生活しているから、こうするんだなぁ、などと考えます。

留学生の持っている文化背景や成育歴を否定したり、批判することはしません。
しかし、我が家で生活するには、我が家でのルールにしたがってもらいたいと伝えます。

大家さんが賃貸契約で約束事の確認をするのと同じです。
約束を守ることで、住まいの提供をする契約です。

 そのような約束事では問題は起きにくい、というか、伝え方を工夫すればよいことが多いです。しかし、結果的にトラブルになることは、日本人の感覚と大きく異なる対応をしたことが原因であるように思います。

 例えば、 「人に迷惑をかけたら、ちゃんと謝る。」から始まり、”困っている人は助ける”、とか”周囲への気遣い”を重んじるところがありますが、我が家の留学生さんは、私が庭掃除をしたり、ごみ袋を運んだりする様子をみても手伝おうともしませんし、ご飯は、自分の分をセッティングして食べるだけで、お箸を配ったり、皆のご飯をよそったりしません。

私はイラつきながらも、勝手に「気が付いてやってほしい、気をまわして察してほしい。」と期待していることに気が付きます。

留学生は「指示されていないことはしない」、という考えです。

日本人は、ついつい相手の忖度を期待していますね。
それを募らせてイラついているのです。

 文化の違いを受け入れる

 留学生さんは日本の生活に慣れることに精一杯です。
きっと、日本の生活と自分の文化の違いも感じていることでしょう。

今、我が家での異文化体験は、それぞれに辛い気持ちを抱えています。

日本に来ているんだから、日本のやり方を尊重すべきでは?

日本は変だ。面倒だ。おかしい。クレイジーだ。
自分の国ではこんなことしない。

 お互い、受け入れられていません。

 異文化体験は「違うことを良し悪しとすることではなく、受け入れること」と事前に説明されました。
わかっています。しかし、これって難しい。

 実は、文化とか価値観という大きなところからも見方ではなく、個と個のコミュニケーションの問題ではないかと思います。

問題解決に向けて

 残り5ケ月、このままではいけません。

 これ以上 ラブルが蓄積して私が爆発する前に何とかしなければ。。。
お互いの理解を深める努力しかないのだろうなぁ。
留学生さんには期待してはいけないかな。まずは、学校へ相談してみよう。

一つひとつのトラブルを感情論にしない

 坊主にくけりゃ袈裟まで憎い。になりそうです

 できることは、そのトラブルで留学生さんを責めるのではなく、問題点を確認し、この失敗から具体的にこれから今後どうすればよいかをみつけることだと思っています。

  • 話し言葉ではなく、メモ書きをする。
  • イラっとしたら6秒おく(アンガーマネジメント)
  • いい面をみつける
  • その場ですべてを解決せず、後で落ち着いてから整理して伝える

おや?書き出していて思ったのですが、これは、日々の子育てや夫婦関係での苛立ちにも活用できる方法かもしれません。

 今回は2ケ月目のホストファミリー体験経過です。
今後どのように関係変化をしていくのか、また書き続けていこうと思います。

留学生

Posted by カトラ