私の周りの仕事を覚えるのが早い人、遅い人

若い新卒の人たちが「仕事」を覚えるのと、アラフィフ世代のそれとは早さも深さも違います。
新卒の方たちはそろそろ5月病や6月病で、体がだるいとか気持ちが沈みがち、なんてことになりやすい時期ですよね。
早めのSOSを周囲に伝えましょう。
さて、我々アラフィフ世代は。
ちょうどこの4,5月、職場に二人の女性が新加入しました。
私も今の職場に来て1年も経ちませんが、少し先に来ている、というだけでお二人に「仕事」を教える場面が多くあります。
この二人を見ていて、「仕事」の覚え方や進め方の違いがあるなぁと感じました。
仕事が「なかなか覚えられないです」と
お二人とも「仕事がなかなか覚えられなくてすみません」とよく言います。
私もそうでしたが、入って1ケ月足らずで仕事を覚えられる人ってそんなに多くないと思います。
むしろ、1ヶ月から3ヶ月は一般的に仕事を覚える期間として考えられているはず。
教える側もそう思っていますから。
だから、未経験の業界へ転職し、入って間もないアラフィフも、仕事が覚えられないことを悲観しすぎなくていいと思います。
まずは、焦りすぎず、「何度も繰り返しながら覚えていく期間」と割り切ればいいんですよね。
二人の違い
さて、そのような二人の「謙遜して言う、おぼえられなくて・・・」は別として、
実際に感じる、二人の違いはあります。
このお二人のうち、1人(Aさんとします)は「仕事の内容」や「この仕事が全体のどことつながっているか」を理解したい人です。なかなか作業自体を覚えることが進みません。
もう1人(Bさんとします。)は、手順をメモって書き出しており、そのメモ書きを見ながら作業しているのに、結果的にはミスが多い方です。
仕事の覚え方って、違うんだなぁと見ていて面白いです。
余談ですが、
Aさんは前職の仕事内容を評価されたうえ、面接のみで採用された方。
Bさんは10名程いた応募者の中から、SPIや会社が作った試験問題と面接をクリアして採用された方です。
Aさんは私よりもちょっと年上、Bさんはちょっと年下です。
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誰と比べてる?
Aさんは、前職の仕事を評価されて来ていることもあり、それをいかんなく発揮しています。
ただ、それ以外の「この職場だけの仕事や手順」を覚える必要があり、苦戦しているようです。
例えば、csvファイルをExcel表におとして印刷するとか、アナログデータをデジタルデータにするとか、のレベルですから、いくつかのパターンを覚えるだけですが、普段、パソコン作業をしていないアラフィフにとっては難敵です。。
それをAさんは「覚えられない、できない」と言うのです。
「その評価された能力発揮で職場貢献している」ので、私は十分だと思うのですが・・・
Aさんは、すごく真面目な方です。
つまり、自分の「評価」を自分でしているようです。
ちょっと先に入って慣れている人と自分を比べて「できない」と言うのです。
あたりまえだし、大したことではない!
Aさんの持っている能力を発揮できる職場環境にすべきです。
しかし、Aさんはこの職場では全部の作業をできるあの人のようにならないといけないと思い込んでいます。
自分を評価するのは誰?
若い時の私自身、仕事において自分自身の能力が評価されることを期待していた時期もありました。
ですから自分に与えられた役割は全うできるのは当然、それ以上の仕事をして評価を・・・と。
その職場の誰よりも優秀であろうとしました。
それが、いつのころからか変わりました。
職場のミッションにおける自分の役割を過不足なく果たし、できれば日々ストレスなく働きたい。
それは、自分自身を高く評価されたいなぁなど自分がどう思われかという考えではなく、「自分の仕事を評価する人」がOKであれば十分ではないか、ということです。
「自分がどう思われるか」を気にしていると、「自分のことを自分自身で評価する」ことになります。
そこから「自分はできる・できない」「自分は早い・遅い」という評価も付けちゃっているんですよね。
例えば、Aさんは、先に居る人と比べて「自分はできない、遅い」と評価していました。
でも、実は、その仕事、その日の15時までに終了していればよい仕事なのです。
ですから、15時までに終わらないときにはじめて「遅い(泣)」と評価すればいいのではないかなぁ。そんな日は、今までないんですけどね。
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覚えようとしている?
一方、Bさんの仕事の仕方の特徴。
メモメモ、メモメモしています。
手順の説明の時も「ちょっと待ってください」と説明を遮るようにして、メモメモ。
ごめんなさい、
あっでも、ここにマニュアルあるから・・・・
このパソコン画面のコピーもらっていいですか?
これ、思いっきり個人情報載っているから・・・
持ち出しません。
手順の確認のためだけに使いたいんで。
マニュアルのコピー、メモ書き、画面コピーなどどっさりと抱えています。
では、試しに一度一人でやってみてください。
なんだか、手元には膨大なメモと紙があるけれど、何を見たらいいかわからなくなっている?
作業手順が整理できていない??
と、はじめて毎日同じ作業を2週間続けてもらっています。
いや、まだ2週間しか経験してませんね・・・・。
でも、不思議なのは、自分で書いたはずのメモ書きを毎日のように書き直しているんです。
優先順が不明
毎回、毎日、同じ作業とは言え、イレギュラーなことは起こります。
提出用紙の、表の形式が違うとか、見た目が違うとか、のちょっとです。
もちろん、時々ヒューマンエラーがかかわっているものもあり作業変更もあります。
その「ちょっと」違う、という点が、Bさんには大事件になってしまい、手順書の書き直しになるようです。
優先順をつけることができないってことかなぁ。
最初に私が「おや?」と思ったのが、私が教えた通りにやっていないことです。
もちろん、そのこと自体はいいんです。それは、私が「合理的」と思って生み出した方法ですから、そのやり方が「合う・合わない」はあるでしょう。
マネしてやってみた後に、Bさんが自分に合う方法を見つけてくれているならば問題はありません。
でも、どうも違って・・・、
毎回、やり方がわからなくなっているみたいなんです。
ん~~~
他の仕事を増やしてみたら
2週間同じ作業をする日々の中でBさんが、
○○を教えてください
というので、上司に確認したところ、「一度、手順は教えてあるから」とのこと。
早速、マニュアルをコピーし渡してから手順を説明しながら作業を始めました。
もちろん、彼女はメモメモ・・・画面コピー、コピー・・・
今日は、これ1つのやり方を覚えてください。
これさえ覚えておけば他はオプションです。
今日のと同じものでない場合、最初に声をかけてください。
とにかく、今日のが優先順が高い、ということを伝えました。
すると翌日、上司から
「Bさんから、混乱するから、新しいことは覚えられない、ってことで・・・。しばらく新しいことはなしってことで・・・」
えっ?仕事放棄・・・??いやいやいや、我々世代は、仕事の命令に「はい」以外の返事はないしなぁ。
そうですかぁ。
やりながら覚えていくってことでいいと思うんですけど・・・
「間違える」のが怖いんですかね。
きっと完璧主義なんですね。
「完璧主義」の人や「間違える」のが怖い人は、
「失敗をしたら、周りから仕事ができないヤツだと思われる」と周りからの評価を気にする人が多いですよね。
といっても、つまり、周りの人がこうおもっているだろうという自己評価でしょうが。
実際、Bさんの場合は、ミスを何度もしていますが、誰も怒ってはいないし、新人がミスをするのは成長のため、という認識を共有しています。
なのに、自分で自分を追い込んでいるBさん。
きっと、Bさんは真面目過ぎて苦しいだろうなぁ・・・
ヘルプミー
アラフィフになると日々の身体的なコンディションが乱れがちです。
家族の育児や介護など、自分だけではどうにもならない事情も出てきます。
職場を離れずキャリアアップしてきた人はいざ知らず、
転職したり、パートの再就職したりした場合、
一人で頑張る、右肩上がりにスキルが上昇する、というような若い時と同じ働き方は合っていないのではないかと思います。
それよりも、「最善ではないけれどOKとする」「若い時より、年をとって俯瞰的な仕事をする」といった自身の考え方の切り替えが必要だと思います。
つまり、私見ですが、アラフィフの新人に大切なのは、仕事が早いわぁとか、能力あるわぁと評価されることよりも
とにかく、周りの人に助けてもらえるような環境づくり、をしておくことなのではないかなぁとこの頃思います。
ヘルプミーがいつでも出せて、同時に周囲のヘルプミーに気が付けるようにしておきたいと思っています。