「ないわ・・・」の理由、根性論?心理的安全性?

4月に高校生になった次男が硬式テニスに入部して早4ケ月。
1人1年生状態だったところに、3名の1年生が入部希望を申し出てきました。
ところが、前回のブログでも書いた通り、そのうちの一人が、先輩たちとの顔合わせの際に意味不明の言葉を吐き、入部届の保留を申し出ました。
「ないわ・・・」
2021インハイ愛称「輝け君の涙と汗」
硬式テニスのインターハイは8月に松本市で開催されるため、次男はスタッフボランティアとして参加する予定です。
強い高校生のハイレベルな試合を近くで観られることを楽しみにしていました。
ところが先日、スタッフ用の帽子とTシャツが渡され帰宅した次男がドン引き。
マジかよ。
愛称が「輝け君の涙と汗 北信越総体2021」
スローガンが「走れ 北信越の大地を とべ 北信越の大空へ」
・・・
汗と涙って・・・根性論かよ・・・
ちなみに昨年中止となってしまったインターハイの愛称は「魅せろ躍動 北関東総体2020」
来年予定のインターハイは「躍動の青い力 四国総体2022」
顧問の怒り
ところで、話は少々ズレますが、
次男たちの「硬式テニス部顧問」は昨年まで「ソフトテニス部副顧問」でした。
4月から「顧問」として硬式テニス部を率いることになったばかりです。
実は、「ソフトテニス部」の厳しさは次男も知っており、見学も入部もしませんでした。
ソフトテニス部は、平日、週末の練習量の多さはもちろんですが、体の故障は本人の自己責任という考えを生徒たちに植え付けているため、多少膝が痛くても練習を休むことはできません。受診するにも、受診前後の時間は10分でも練習に出ろ、というめちゃくちゃな指示です。
「膝に水がたまったので整形外科に受診します。」
「じゃあ、水を抜いたらその足で練習にこい」
という具合です。
高校スポーツの場合、無理した方がダメージは大きくなる危険性や自己管理の大切さを伝えて行った方がいいと思うのですが。
ということで、ソフトテニス部に入部する生徒たちは、それさえも受け入れ、「強くなりたい」意志の持ち主と評価されています。
高校野球部の誰もが甲子園を目指していると思われているのと同じでしょうか・・・。
一方、次男は、他のブログでも書いている通り、「緩い感じ」の硬式テニス部がきらいではありません。
そして部活練習を休む先輩たちの理由に驚きながらも(笑)、先輩たちの態度を批判することなく、一人でも「基本をマスターしたいから自分は練習する」という日々を過ごしています。
ところが、というかついに逆鱗に触れたのか?顧問が怒りの鉄拳を振り下ろし始めました。
もともと根性論のソフトテニス部で耐えている同じ高校生徒を見ていたからでしょうか、、、
当日休む場合、顧問に直接言いにきなさい「LINEではなく」。
睡眠不足だの体調が悪いなどの理由での不参加がないよう、日常生活の自己管理に努めなさい。
などの御ふれが出ました。
で、実際に2年生の先輩が、三者面談の都合で部活を休むと申し出ると、顧問からは厳しい支持が・・・。
面談の時間が14:00からなら、
部活は13:00~15:00なんだから、
13:00から3~40分、練習に参加できるよね⁈
おやおやおや・・・
そんなせっしょうな(同席した次男心の声)・・・・
根性論は内なる意志でこそ
次男の高校部活の大前提は「生涯スポーツの基礎」です。
もちろん、試合があれば参加したいし、勝ちたいので練習も頑張ります。
中学までの部活でも、努力して頑張れば結果が付いてくることも実感として持っています。
しかし、例えば「あと少しガンバレ」というような言葉で、
「もう少し頑張ろう」、というこちら(本人)の意思を
外部から(指導者や応援者?)投げつけている操作的な根性論を、次男は嫌います。
つまり、あと少し頑張ろう、という内なる意志で動くのはあり。
一方、汗水流して頑張らなければ強くなれないぞ、という外から押し付けられる根性論や精神論は拒否。
指導者としたら理屈っぽいめんどくさいヤツと感じてしまいますが、
本人にやる気さえあれば、勝手に動いていくので、ラクといえばラクでしょう。
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我が部活に根性論は不要?
結局、次男が今の緩い硬式テニス部に居心地の良さを感じているのは
心理的安全性があるからだと思います。
「心理的安全性」とは、他者からの反応に怯えたり、羞恥心を感じたりすることなく、自然体の自分をさらけ出すことができる状態を意味する。
「何を言っても批判されない」仲良しこよしのぬるま湯のような心地よさではなく、
各自が主体的な行動をとりチームとしての生産性を上げる、という点で注目されている考え方です。
ないわ・・・の理由
ところで、入部届の提出を保留している1年生。
先輩たちと対面した際に発した「ないわ・・・」の言葉。
その場に居合わせた次男の推測は
先輩たちはシャイだから、見様によってはハキハキしていないというか、なよっとしているというか、頼りないというか・・・
その1年生の態度は、先輩たちを見下していた感じだったんだよね・・・
ん~そういうことかも・・・
今の先輩たちはめちゃくちゃ威圧的な態度で下級生をコケにしてくる先輩とは真逆だよね。
その1年生の方が、相手をコケにするタイプだね。
まぁ、部活に限らず、人には「この人の言う事なら聞けるけど、この人の話は聞けない」というのがあります。
人として魅力的な人信頼できる人ならば、指導も素直に受け入れることができますし、盗んででも良いところを真似しようとするでしょうね。
一方、「もう関わりたくない」という人は、年齢とか立場に関係なく、
「この人は人としてどうなの?間違っている!」と認識してしまうときでしょうか。
部活動の居心地の良さの感じ方は人ぞれぞれでしょう。
次男のような「心理的安全性」を求める者がいる一方、
「勝利至上主義」を絶対視する考えもありでしょう。
なぜ、「保留」のままで入部もしてこないし、断りも明示してこないのかな・・・
面白いのは、他の新入部員の1年生たちに言わせると
アイツ、普段からでっかい「赤ちゃん」みたいなやつなんです。
ご機嫌取りが大変です。
まぁ、今回はご機嫌をとってやろうとはおもってないんスけど・・・。
ああらあら、自分の機嫌は自分でとってもらいましょう。
さて、
「汗と涙」を賛美する風潮に嫌悪感をあらわにする次男も青春真っただ中。
今日も汗だくでテニスコートを走っています。