田舎猫の仕事

我が家には犬が2匹います。二匹とも室内飼いのトイプードルで愛玩動物。
私の実家でも番犬用に犬を飼っていたのですが、数年前に年老いてなくなってからは、後継はいません。高齢の両親では世話ができないため、新たに飼うことはしないようです。
田舎には番犬がいてほしい
実家は山と川に囲まれた田舎なので、タヌキ、キツネ、イノシシ、ハクビシン、ツキノワグマなどの野生動物が民家の近くまで来るし、田畑を荒らし、略奪行為をします。
キツネは、荒らし略奪はしてもフンはしませんが、タヌキは、フンをしていくので少々腹が立ちます。今回は兄弟二匹で、落ちた山桜の実(さくらんぼ)を食べていました。
我が物顔で、畑の農作物を食べ荒らされると、「番犬がいたら、追っ払ってくれたのかなぁ。」と思うのですが。
田舎の番犬は玄関につながれ、知らない人や他の動物の襲撃を家人に知らせてくれました。愛玩ではありませんが、散歩には連れていくし、ときにはナゼか脱走し(自分で首輪を抜ける?)、次の日に帰ってきていました。おそらく、発情期で恋人探しに行っていたのでしょう。
エサはドッグフードではなく、人間の残り物で済ませていました。それでも、実家の犬たちはみな長寿だったといえると思います。
2代目の番犬は、妙に人懐っこくて、誰にでも腹を見せてしまうような犬で、近所のおばさんや郵便屋さんにかわいがられました。外飼いの犬はさみしいかも、かわいそうかも、と思うこともありましたが、顔見知りも多くかわいがられ、楽しかったかもしれません。

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犬のいぬまに猫
野生動物が多い田舎ですが、野良猫もいます。といっても、田舎では飼い猫も普段は自由に外で過ごしているので、どこかの飼い猫なのかもしれません。数年前、番犬がいなくなったのをいいことに、お昼時になると実家の庭に入り込み、猫がおねだりするようになりました。
田舎の気まぐれな野良猫ですから、高齢の両親としては気軽にできるその世話を嫌がる風もなく、時々ご飯を与えているようです。都会だったら、野良猫の繁殖につながる行為として慎むべきでしょうが、過疎の実家では、野良猫もにぎわいの一匹です(枯れ木も山の賑わい?)。

私が帰省したときも物怖じすることなく、庭でくつろいでいますが、まだ慣れていないため2m以内には近づけません。ご覧の通りの模様から「ミケ」と勝手に呼んでいます。
ちなみに、三毛猫はほぼメスなのだそうです。
今夏の帰省、とても暑かったです。長野の田舎といえど、暑いものは暑い。
野生の動物たちは、昼間の暑さは巣穴などでやり過ごし、夜や早朝に動いています。昨日まであったトマトが翌朝にはハクビシンに食べられてるので、実家のトマトはいつも熟す前の青臭いやつを収穫して食べます。生き物の気配がない真夏の午後、外へ出て発見↓。

かわいい猫の「猫鍋」写真などはSNSで見たことがありますが、「ノラ猫ミケの猫バケツ」です。
意図的に用意した入れ物ではないし、居心地がいいとも思えないバケツですが。。。。
写真からおきづきですか?
すぐそばにあるホウキ。きっとこのホウキに魔女と一緒に乗ってやってきたのではないかと。。。
猫鍋の理由
猫が鍋に入ったり狭いところに隠れたりするのは本能によるものだそうです。
猫の祖先であるリビアヤマネコは「隠れて獲物を見つけ、奇襲する」狩りをするため、獲物が射程距離に近づいてくるまで狭いところに隠れて、じっと待つ習性があるそうです。
その習性がDNAのレベルで受け継がれており、狭いところがあると、ついつい身を隠してしまうのでしょう。
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野良猫にお願い
「 ミケ」も忙しいようで、数日間顔を見せないこともあるそうです。 そうなると、「ミケに何かあったのではないか。」と、両親は心配してしまうし、ご馳走を用意して待つのです。
野生動物のみではなく、見知らぬ輩の訪問を周囲に知らせる意味でも、田舎では番犬の方が役に立つと思っていました。
しかし、 高齢の両親とゆったりした田舎ライフをしてくれている野良猫「ミケ」に感謝です。
できることなら、私の老親よりも長生きして毎日顔を見せに来てください。