「ライフシフトする」ということのイメージ
本サイトのタイトルは「50歳からライフシフトしたい」ですが、これは私自身の願望です。
50歳を過ぎて本当にそう思ったし、そうすべきなのにできていない自分に対する励まし、とも言えます。
では、「ライフシフトする」とは何をすることなのか、そしてどうなることなのか。
私がイメージしていることを書きます。
ライフシフトというコトバを知ったきっかけ
50代になって強く影響を受けた本があります。
ロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン教授の著書「ライフシフト」です。
まさに「ライフシフト」という題名の本で、このコトバを知ったのです。
当時すでに話題になっていたため本屋に行けばすぐ手に入りましたが、普段、あまり見に行かない「ビジネス」関連の本棚に置いてありました。
私にとっては難しく読み終えるのに時間がかかりましたが今は、漫画や超訳も出ているそうなので、理解しやすくなっていると思います。
100年時代の人生戦略
「ライフシフト」のタイトルには「100年時代の人生戦略」という副題がついています。
ちなみに英語のオリジナルタイトルは「The 100-Year Life 」、副題は「Living and Working in an Age of Longevity」
直訳だと「人生100年 ~長寿時代の生き方と働き方」って感じでしょうか。
おや?
原文には「ライフシフト;LIFE SHIFT]が入ってないぞ?!
なんと、「ライフシフト」というのは日本語への翻訳時につけられたもので、原書の本編中でも使用されておらず、日本人にしか通じないコトバなのだそうです。
あぁぁぁ、私は著者のリンダさんに感謝すればいいのか、訳者の池村さんに感謝すればいいのか…
ただ、私は「人生100年」というタイトルだったらこの本を手にすることも読むこともなかったでしょう。
それだけ私が「ライフシフト」という題名から受けたインパクトは大きかったのです。
まさに天からのお導き・・・
50代になって不安や問題ばかりで頭がいっぱい、夜もぐっすり眠れていない日々。
そこへ、「人生(生き方)のギアをシフトチェンジしなさい」と言われた気分になったのです。
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50代主婦こそライフシフト
「ライフシフト」は、これからの長寿社会を生き抜くための指南書ですから、若い世代やビジネスマンなどあらゆる人たちに影響を与えうる本だと思いますが、誰よりも危機感、切迫感、臨場感を持って読めるのは50代主婦だと思います。
なぜなら、私たち50代主婦たちはうすうす感じていたはずです。
「私このままでいいのかな、このまま年をとって老いていくだけなのかな、、」・・・と。
そして、心の片隅で「人生後半の生き方をちゃんと考えよう、とか、子どもや家族優先だけではなく自分自身が楽しい生活を送りたい」、とも考えていますよね。
「自分軸で生きていきたい!」って感じ。
これって、ライフシフトする準備ができているってことだと思うんです。
例えば、私の夫のように会社員でいると、まず定年までは勤め上げるつもりでいますし、そのために自分のやりたいことよりも会社の判断を優先します。休日出勤も厭いません。自分のやりたいことは退職して自由になってから、と言いいます。あと10年も先??日々の生活や価値観、優先順位を何一つ変えようとしません。
残念!そのいつかは来ない、っていわれてますよ。
それに比べ、
私たちはすでに「このままではいけない」と気が付いています。
「何かを変えたい」とも思っています。
シフトチェンジする準備ができているんです。
マルチステージ対応能力が高いと思う
「ライフシフト」を読むと、長寿社会になるこれからはマルチステージの生き方が提唱されています。具体的には、20歳前後で社会に出てからは、会社勤め、フリーランス、学び直し、副業・兼業、起業、ボランティア…など、さまざまなステージを並行・移行しながら生涯現役であり続けるというモデルです。
今までの80年の人生を前提にした生き方は、教育、仕事、引退という3ステージモデルでしたから、大学をみな同じ年齢で卒業し、同じような年齢で結婚し、子どもを持って、そして昇進して引退するという予測可能な人生。
実際私たちは少しでもイイ大学に入って、少しでもイイ会社に就職して、終身雇用で定年まで続けることがイイ人生だと思い込んでいました。
しかし、今後これは変わります。みんなが同じ時期に同じことをする軍隊のような一斉行進の時代は終わり、マルチステージの人生に変わっていくというのです。1人ひとりが違った働き方を見出し、また人生のイベントの順序もそれぞれ違ってくる。自分にとって理想的な人生を追い求めていくことになるのです。
さて、話を50代女性のライフシフトに戻します。
50代女性の今までの生き方ってどうでしょう。
仕事、妻、ママ、退職、地域の役員、PTA活動、女子会、習い事、パート復帰、介護、・・・
なんだか、すでにマルチステージを生きているような気がします。
つまり、50代女子は、マルチに生きてきた分、マルチステージのイメージや感覚がわかると思うんです。
猛烈に忙しくて、手が4本、1日が48時間であってほしいと思ったこともあるでしょう。
ただ、残念なのはそれらの中には「仕方なく」「自分の意志ではなく」やっていることが多いということです。
特に50代女子は「一人目立ちは下品」「自分を後回し」「自分を抑えて家族優先」という他人軸の価値観を刷り込まれてきたので、「自分がしたいこと、望むこと」という自分軸で選択してくることができなかったんですよね。
これからのマルチステージの時代では、それぞれの人が、それぞれのやりたいこと、目標、環境、状況に合わせて自由に移行するのが当たり前の時代で、一人ひとりが自分らしい人生を送るチャンスが増えるってことのようです。
50代女性に足りないのは、自分がどう生きたいか、何を人生の土台としていくか・・・を自分自身が理解すること。
そう、大事な「自己理解」ってやつです。
私が好きなものは何?楽しいと思うことは何?嬉しいと思うことは何?やりたくないことは何?我慢していたことは何?
そして、自分自身が、自分の人生をどのようなものにしたいか、ということを決めていくことです。
あ~~~苦手。
だって、私は小さい頃から周囲に迷惑をかけないいい子だったんです。つまり、いつも大人の顔色を窺ったり、空気を読んで、怒られないようにしてきたから・・・
自分が好きなことをすればいいって言われても、私が好きなことなんてどこかにあったかしら・・・
まとめ
50代女性は、マルチステージの生き方に慣れているし、「これからの人生を楽しくしたい」という動機づけもあるから「ライフシフト」する準備はすすんでいると思う。
残された課題は、自己理解を深め、「自分の人生をどのようなものにしたいのか」を言語化していくことでしょう。
<自己理解というのはリンダさんが大事だという”無形資産”の1つである「変身する力」のベースとなる自分と向き合うこと、他人を指標にするのではなく個人として自分を見つめる、ということにつながっているんだと思う。>
ということで、私がイメージする「ライフシフトする」というのは、自分の人生をどのようなものにしたいのかを明らかにして、その実現のために動き出すこと、です。
今は、自分と向き合うということをしています。
そのことはまた次回に。