もしかして価値がある?と欲をかいて、捨てない母が出張買取を依頼したら
高齢の両親が住む実家には不用品となった様々なものがあります。
少しずつでも捨てようとすると「捨てるなら使ってくれる人に」と両親は言います。
そりゃ、使えるモノならそうしてもよいと思うけど、そんなものはないし
高齢の両親にとって価値のあるものであっても、他人からしたら全くそう感じないわけです。
実の娘である私でさえ、「いらない」モノたちなのですから。
新聞チラシの出張買取
テレビのコマーシャルや新聞チラシで田舎で暮らす両親の元にも「出張買取」業者はコンタクトしています。
実は、以前、母が電話勧誘で「近くで回収を依頼されているので、ついでにお宅も」といわれ、OKをしてしまい、業者が来たことがあります。
その時は、私が断ったのですが、
今回は、母が自分から新聞チラシの業者に電話をしたそうです。
なんでもいいって書いてあるから、見てもらえばいいと思って・・・
ただ捨てるだけより、お金になればいいじゃない。
前も言ったけど、うちに売れるようなものは無いし、こういう業者は最終的に貴金属を持って行くだけだよ。
こっちが持って行ってほしい大きな不用品は1つも持って行かないよ。
それこそうちに高価な貴金属なんてないから大丈夫。
そういうことじゃなくて、買取なんてほとんどしてくれないってこと。
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1,500円です
心配だったので、業者が来る時間に合わせ、私も実家へ向かいました。
なんでも査定するので見せてください。
今回の業者は物腰が柔らかく、若い男性です。
まず、母が一番買取を期待していた「レーザーディスク」の山を一瞥した業者。
あぁ・・・お困りなんですね~。
他にありますか?
わが社では主にこういうものを買い取るんですけど・・・
と、見せた項目は、貴金属やブランド品・・・
うちにはこういうのは無いから、やはり違うんじゃない?
あっ、でも、何でも査定するので見せてもらえれば・・・・
せっかく来てくれたんだし、じゃあこれ見て…
と家中を案内して見せる母。
ちょっとぉ、やめた方がいいよ。
と、親子ケンカの口調になります。
それでも業者は臆することなく、母に優しく「大丈夫ですよ~」などと接する「いい人」になっていきます。
そうか、母の話を遮ることなく聞いてやさしく対応することで信頼させてしまうのです。
釣られるように母が勝手に自分の若い時の話をしたり、家庭事情を話します。
そして年寄りが飢えているやさしいコトバが次々と業者からは出てくるわけです。
もう、業者の思うツボです・・・・
1時間以上かけて家中を見て回り、結局母のタンスから貴金属を見つけ、それを全部出してきました。
査定しているような感じですが、1つ1つに値段をつけている様子もなく・・・
母が何十年もかけて買い揃えた貴金属をまとめて
1つ1つに値段はつかないので、まとめて1200円ですね。
買い取りアップ期間ですから20%アップで・・・端数を・・・
1500円でどうですか?
・・・
で、結局、あのレーザーディスクとか、鳥かごとかタンスとかは持って行ってくれないんでしょ?
そうですね~
不用品は高額買取商品があった場合に一緒に持って行くことはできるのですが、今回、高額商品がないので。
いいよ、いいよ、今回貴金属が片付いただけでも。
わざわざ遠くからきてもらったのに、悪いね。
あぁぁ、まんまとはまってる。。。
持って行ってほしいものは1つもなくならず、まったくそのつもりはなかったアクセサリ-類だけを買いたたかれて持って行かれるのに、業者に感謝してるって、どういうこと?
まぁ、これに懲りて欲をださず、不用品はお金をかけても処分する考えになってくれればいいか・・・
今回の買取業者を「悪質」とは思いませんし、「欲」を出した母が現実を受け入れてくれればいいなぁと思うのですが、
高齢者を信頼させて、家の一番奥の部屋のタンスの中まで開けさせてしまう業者の手口には感心してしまいました。
私はその後用事があった為すぐに実家を離れ、母の感想をまだきちんと聞いていないのですが、冷静になった母がどう感じているのか、ちょっと怖くて聞きたくありません。