寄せ書き文化は続くのでしょう…

卒業式のシーズンですね。
もしかしたら今頃、寄せ書きの内容を考えている方もいらっしゃるでしょうか。
私も今までの人生で何枚かは寄せ書きをいただいたこともありますし、色紙の隅にメッセージを書かせてもらったこともあります。
役員になった時は、仕切ってメッセージ集めをしたこともあります。
でも、実は・・・
私、寄せ書きを、書くのも、貰うのも送るのもあまり好きではありませんでした。
仲良かった人からのメッセージを見ととても嬉しいし、憧れの先生に書いていただいた言葉は素直に受け取れましたが、、、
中にはありますよね。。。しかたなく書いたとわかることば。
色紙に書く言葉
それほど親しくないし仲良くもなかった人からの、無理やりひねり出した感じのメッセージ。
あたり障りのないありきたりのメッセージ。
その本当に義理で書いた文言を見るたびに申し訳ない気持ちになるのですよね。
書くときも同じ、、、、
思い出になる関係が無いのだから、「今までお世話になりました。」「これからも頑張ってください。」くらいしか書けない!もう申し訳ない。
そして、役員になった時の色紙づくりは本当に気を遣います。
隙間が無いように配置したり、飾りつけしたり…と。
色紙に寄せられた文言を見れば、その人を慕う人が多くなかったと一目瞭然・・・
「お世話になりました」と「ありがとうございました」のオンパレード・・・
これって、本当に欲しいかな・・・・
今時も送るのかなぁ?
2年前、長男が中学3年の時、PTA役員をしました。
恒例になっていたので、子どもたちから担任への「寄せ書き」をどうするか、子どもたちの希望を聞きました。
「色紙代金」をPTA会費から援助するからです。
その結果は4クラスのうち、1クラスは「やらない、必要ない」という意見でした。
結果だけを伝えてもらう約束だったため、寄せ書きをしないその理由はわかりませんが・・・
・受験で忙しい・・・
・あの先生に寄せ書きを書きたくない・・・
・寄せ書き以外の感謝の伝え方をする・・・
などでしょうか・・・?
その時は、子どもの意見を尊重する約束でしたのでそのクラスは「寄せ書き用補助」はしませんでしたが、もちろん他のお礼の花束はPTAから担任へ送りました。
仕方ないから書いたけど・・・
さて、次男はどうするか・・・
この前、クラスで寄せ書きすると言われて小さなカードを渡されて・・・
書くことをためらって締め切り日過ぎたら・・・
中間教室まで催促に来たから、その場で当たり障りのないことを書いて渡した。
わざわざ催促に来るってどうなんだろうなぁ。
でも、その人に言っても「変な人」に思われるだけで面倒だから書いた。
きっとこれがまたあの担任の
「オレって生徒たちに慕われていた」
という自慢話につかわれるんだろうなぁ。
しかも、次男以外の中間教室に通っている中3の生徒たち全員が何かしら寄せ書きメッセージを書いたというのです。
え?
みんな抵抗なかったのかな?
結局、担任へはみんな感謝してるってことかな?
いや、今どきはとにかく「合わせる」ことが無難。
中間教室にいるやつらはいろいろ尖っているけど、
どうでもいいことに関しては「長いものに巻かれる」ことを厭わない。
色紙に書かないと、「あの子は・・・」と別の意味で目立つから
あえて、それはしない。
でも、書くことないから
みんな「お世話になりました」って書いただけだよ。
いや、おとなな対応・・・
私ならば、好きではない先生には反発した気持ちを表現して「書かない」という選択をするような気がするけど、
クラス全員が書く中で自分だけが書かないというのは、
そうか、それはむしろ目立ちたいとか特別でいたい、みたいな、子どもっぽい幼稚なことになるのか。
そうか、中間教室に通う彼らにとって担任は、「どうでもいいこと、たいしたことではない」のひとつなんだなぁ。
もう既に、みんなは卒業、その先、を見ているみたいです。
一方、彼らの担任は「全員が書く」ことに価値を感じる人ですから、その言葉一つひとつに各生徒の気持ちがあるかどうかなど気にしないでしょう。
「クラス全員の寄せ書き=クラス全員に慕われていた」という曲解が来年、もし新たなクラス担任になったらそのクラスに飾られるのかもしれません(笑)。
そんな過去を引きずった飾りや自慢話を聞かされ、私のような一部の父兄は吐き気を覚える・・・。
子どもたちは成長しているけど、担任たちは何も変わらないんだろうなぁ。